2012年6月27日水曜日

人体に生息する微生物の多様性を解明


おはようございます。

ツイてる抗加齢(アンチエイジング)実践家・染谷光亨です。

毎日毎日、多くのステキなことがあり、感謝しています。





ヒトの体内や体表に生息する微生物関連の研究がほぼ同時に

2つ見つけましたが、微生物は1万種を超えるほど多く、

ヒト細胞1個当たり10個(=600兆個)の微生物の細胞がいるとは

驚きですが、有益なので除菌し過ぎるのは考え物ですね。





私のライフワーク:質の高い健康とより幸福・豊かな人生を実現するお手伝い。

私が発明しているのは、「人類を救う宇宙人」であるという可能性です。





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****************************【以下転載】****************************



ヒトの体内や体表に生息する微生物(microorganism)について、研究者らが初めて「正常」な状態を同定した。英科学誌「Nature(ネイチャー)」6月14日号およびオンライン科学誌「PLoS」などに掲載された14件の研究によると、ヒトの「マイクロビオーム(microbiome: 微生物叢)」は1万を超える微生物種、800万の微生物遺伝子から成り、そのほとんどはヒトと共存して相互利益を得ているという。



「この知見から、健康な個人とはどのようなものであるかがわかる」と専門家は述べている。科学者らは、「正常」な状態がわかれば、いずれ疾患の予防や治療に役立つはずだと期待している。米国立ヒトゲノム研究所(NHGRI)のEric Green博士は「ヒトの身体にみられる細菌の多くは培養が難しいためにほとんど知られていなかったが、新規の費用対効果の高いDNAシークエンシング(塩基配列決定)技術の出現により、身体から直接微生物を採取、同定することが可能なった」と説明する。



この5年にわたる壮大なプロジェクトには、米セントルイスおよびヒューストンの240人の健康なボランティアが参加した。研究グループは、口腔、皮膚、鼻腔、膣および腸管下部など、男性15カ所、女性18カ所の部位から検体を採取。身体内の微生物は1万種を超え、ヒト細胞1個当たり10個の微生物の細胞が存在することが判明した。体重200ポンド(約90kg)の成人では、2~6ポンド(約0.9~2.7kg)を細菌が占めることになる。



米感染症ゲノム配列決定センター(GSCID)のBruce Birren氏は「このような微生物の800万もの遺伝子は、ヒトの発達と健康において重要な役割を担っている」と述べている。身体のある部分に生息する細菌は、他の部位とは大きく異なっており、皮膚上では特に多様性であるという。また、個人間でも大きな差がみられ、各個人が固有の特徴を有することが示される。「しかし、その微生物が果たす機能は一定であり、あらゆる細菌が体系化して類似する機能を果たしているようだ」と同氏はいう。また、健康な人でも一定レベルの有害な細菌を保有していることも確認された。問題は、これらがなぜ病気を起こすようになるのかを解明することである。



米ワシントン大学医学部(セントルイス)のPhillip Tarr博士は、このような細菌について「生物集団(community)として代謝活性を示すものであり、水域や森林の生態系と同じように考える必要がある」とし、「われわれは、1つの病原菌、1つの疾患、1人の人間という古いパラダイム(科学者間で合意された基本的な考え方の枠組み)から脱却しつつある」と述べている。



(出典:HealthDay News)











免疫機能に欠かせないヒトの腸内細菌は人類とともに進化してきた!



人間の免疫機能が十分に働くためには、腸など消化管に存在する細菌類が適度に存在することが欠かせないと考えられています。そして近年の自己免疫疾患増加の背景には、腸内細菌の減少が関与している疑いがあるとして「衛生仮説」という考え方が注目を浴びるようになっています。



「衛生仮説」は細菌、ウイルス、寄生虫への曝露が減少すると、免疫システムが正常に反応する能力が損なわれるという考えで、先進国を中心とした、アレルギー疾患の増加は、家庭や社会に抗菌物質や清浄用の化学物質があふれ、衛生環境が過剰に改善し乳幼児期の感染機会の減少によるものではないかとするものです。



この「衛生仮説」を裏付けると考えられる、ヒトの消化管内の細菌は、ヒトとともにヒトに適合するように進化してきたことを明らかにした研究が、米国・ハーバード大学医学部のDennis Kasper教授らによってCell 2012年6月22日号に発表されました。



これまで哺乳類の消化管の細菌は細菌の種の違いは余り重要ではなく、マウスでも人間でも同様に住み着き、同様に働いているのではないかと考えられてきました。しかしながら腸内細菌の種と免疫機能の観点からは、十分な研究がなされていなかったため、教授らはマウスで実験を行いました。実験ではまず腸内細菌叢を全く保有しないマウスをつくり、それらのマウスに対して、一方は自然のマウスに住み着いている細菌類を、もう一方は人間の腸内細菌を植えつけました。



両方の細菌とも腸内で大いに繁殖し、腸内での細菌の量的には同じになりました。しかしながら両グループの腸管組織、腸管リンパ節を詳しく調べた結果、人間の細菌が繁殖したマウスの腸管には、細菌が全くいないマウスと同様に、驚くほどわずかの免疫細胞しかありませんでした。



さらにこれらのマウスに、ラットの細菌を植え込んで調べた結果、人間の細菌と同様、免疫細胞がわずかしかないことも明らかになりました。またこれらのマウスにサルモネラ菌を植えつけ翌日調べたところ、マウス特有の細菌が腸内に住み着いたグループよりも、人間の細菌が腸内に住み着いたマウスの方で、より多くのサルモネラ菌が繁殖していることも明らかになりました。



こうした結果から腸内細菌は哺乳類の種に合わせてともに進化し、宿主の免疫機能を強化していること、ヒトにはヒトのために、マウスにはマウスのために働いている腸内細菌を失うと免疫機能が損なわれてしまうことを示唆しており、過剰衛生による自己免疫疾患の増加を裏付けているとしています。



(出典:Health & Beauty Review)

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