2008年9月21日日曜日

メラミン乳混入 検疫の盲点に厚労省驚き

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事故米の広がりは目を覆いたくなるほどですが、
自給率40%の日本では中国製品がないと暮らしていけないので
毒ミルクは対岸の火事ではないと思っていたら案の定で
大手食品メーカーが回収する事件になっています。

100%安全な食品はないといわれていますが、
すべて自分でつくれないし、どうしたら自分の口に入れずに済むのか
途方に暮れます。


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日本にも波及したメラミンの汚染牛乳問題。品質をごまかすために工業用の物質を混ぜる「贋造(がんぞう)」と呼ばれる行為に厚生労働省幹部は「何十年も前の話だと思っていた」と驚きを隠せない。農薬や抗生物質、細菌の検出に重点を置く現在の検疫体制で、工業用物質は盲点となっている実態が明らかになった。

中国で被害が相次いだのを受け、厚労省は今月12日からマーガリンの原料となる乳脂肪調整品の輸入を保留していた。ただ、厚労省は「中国側からは『加工品に使った』という情報はなかった」(監視安全課)として、原材料に乳製品を使った菓子、加工食品の輸入は、19日まで続いた。

メラミンは工業用の樹脂として使用されるため、厚労省は「食品に混入することはあり得ない。国際的にも食品の添加物にはなり得ない」(同)として検査項目に入れていなかった。しかし、中国では牛乳を水で薄めてもメラミンを混ぜることで、タンパク質を高く見せかける「贋造」が横行していた。

現在の検査項目は大腸菌などの細菌、食品添加物、抗生物質、残留農薬に重点が置かれている。「終戦直後の厚生省(当時)は、酒にメチルアルコールが混入していないかなどさまざまな『贋造』を検疫で調べていた」(厚労省幹部)というが、近年、品質を重視する消費者志向から「贋造品」を輸出してくるケースは皆無だったという。

厚労省幹部は「工業用の化学物質は数万種類はある。次は何が出てくるか分からない中で、検査をするのは費用に加え、技術面でも不可能。日本の輸入業者が、中国の工場に衛生管理者を常駐させて、原料から製品まで一括管理するしか手がない」と検疫体制の限界を認めている。

■メラミン 尿素とアンモニアから合成され、メラミン樹脂の原料となる。樹脂は表面が硬く、接着剤や塗料、食器などに使用。国立医薬品食品衛生研究所のウェブサイトによると、口から大量に摂取すると、腎臓やぼうこうに影響が出て、結石ができることがある。皮膚に付いたり、口に入ったりした場合は、応急措置として水などで洗浄する。米国で昨年、中国産原料を使ったペットフードを食べて死ぬ犬や猫が相次ぎ、米政府はメラミンが検出されたとして輸入を禁止した。

(出典:産経新聞)



◆作り手尊敬できる消費者に

人間は本来、他の動物や野菜など、他の生命体を取り込んで生きている。「食」は、人間の生きる原点でもある。その「食」をおろそかにしてはならないはずだ。

それなのに、昨年来のサブプライム問題に端を発した投機的な動きが、原油や先物商品市場に流入して国際社会を苦しめ、「食」の分野でも、小麦製品や畜産製品の値上げが相次いでいる。

北海道沖合でのサンマ漁が本格的なシーズンを迎えた8月中旬には、全国のサンマ漁船が一斉休漁した。将来的な食糧不足は避けられない状況だ。だからこそ、今、私たち消費者が「食」の重要性を見直して、国内の農業、漁業、畜産業を守る方法を真剣に考える必要があるといえるだろう。

仕事上、海外を往来する機会が多い私は、日本食材のすばらしさを、今まで以上に、海外に伝えようと考えている。大切に育てられている日本の果物や肉、野菜は日本の誇りでもある。海外の友人が来日したときに、果物店に案内すると、必ずといってよいほど、桐の箱に入ったメロンを見て感動する。そしてその味のあまりのおいしさに驚嘆する。

日本には贈答用に使う箱入りメロンもあるが、日常生活で食べる曲がったキュウリもある。ユニークな日本の食材は高価でも十分、海外で通用するマーケットがあるはずだ。

インターネットを活用したり、海外向けの食の見本市を開催したりすれば、日本は、もっと国内自給率を高め、世界に向けて、食品を供給できるのではないだろうか。愛情を込めて作られる工程が海外の消費者に伝われば、他国の食品より高価でも、日本産が選択されることになるだろう。また複雑な流通システムを単純化することで、作り手に利益をもたらす仕組みがあってもよいはずだ。

さらに、私たち消費者自身が、日本の作り手を育てることも重要だといえる。日本では最近、製造日や産地、品質の改竄(かいざん)、消費期限切れの商品の再利用などといった「食」をめぐる偽装の発覚が相次いだ。こうした業者に、ものづくりに携わるプライドが欠けていたのが諸悪の根源だといえるが、一方で、その背景に、私たち消費者が作り手に対して「すぐに、いつも、安く」を求める傾向にあるのも一因として否めないだろう。

私たち消費者が作り手の気持ちを配慮するようになれば、作り手も消費者の安全を意識するようになるのではないか。相互理解を深めるために、私たち消費者がものづくりを体験するのも有益かもしれない。

ある大手種苗メーカーによると、小袋の野菜のタネの売り上げが、かなり伸びているそうだ。農作物を育てることに対する関心が広がっているのは、よい傾向だと思う。

体験を通じて消費者が作り手をリスペクト(尊敬)する。そして、日本人として誇ることができるまじめで器用で巧みな技を駆使した生産物を世界に供給していく土壌をつくる。それが、日本が今、向かうべき方向ではないだろうか。私たち消費者は、理不尽な顧客「モンスターカスタマー」ではなく、愛ある顧客「エンジェルカスタマー」を目指そうではないか。(フォクシー社主・前田義子)

(出典:産経新聞)

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