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ダイエットソーダ(炭酸飲料)を毎日飲む人は、カロリーは軽減できても脳卒中リスクを高めている可能性のあることが、米マイアミ大学ミラー医学部のHannah Gardener氏らの研究で示され、米ロサンゼルスで開催された国際脳卒中会議2011で発表された。同氏によると、このような関連のみられる理由は現時点では不明という。
米国では心疾患、癌(がん)に続き脳卒中が死因の第3位となっており、米国脳卒中協会(ASA)によると、脳卒中による死亡者は年間13万7,000人を超えるという。過去の研究では、種類にかかわらず1日1杯以上の清涼飲料を飲む人は、全く飲まない人に比べメタボリックシンドロームになる比率の高いことが明らかにされており、メタボリックシンドロームは糖尿病、心血管疾患のリスクを増大させることがわかっている。
今回の研究では、大規模なNorthern Manhattan Stud(NOMAS:ノーザンマンハッタン研究)の参加者2,564人(平均69歳)を対象としたもの。被験者は、飲んでいる炭酸飲料の種類や頻度に関する質問票に回答。平均9年の追跡期間中、559人に出血性脳卒中、虚血性脳卒中を含めた血管イベントが発生した。年齢、性別、民族、運動、摂取カロリー、喫煙および飲酒の習慣などの因子を調整後もなお、ダイエット炭酸飲料を毎日飲んでいる人は、炭酸飲料を全く飲まない人に比べて血管イベントリスクが61%高いことが判明した。また、メタボリックシンドローム、四肢および心臓の血管疾患の既往歴について調整しても、リスクは48%高かった。
今回の研究では、ダイエット炭酸飲料と脳卒中リスク増大との因果関係は明らかにされていない。また、会議で発表される研究は、専門医学誌(peer-reviewed medical journal)掲載時のような厳格な審査を受けていない点を専門家らは指摘している。米シーダーズ・サイナイCedars-Sinai メディカルセンター(ロサンゼルス)のPatrick Lyden博士はこの研究について、「科学的に信頼できると思われるが、偶発的な結果である可能性も否定できない」とし、いずれにせよリスクがあるのかどうかを検証する研究を待つ一方で、炭酸飲料を毎日飲むのは避け、適度に摂取するよう助言している。同氏は「週に1,2本なら妥当」と考えるという。
Gardener氏の別の研究では、塩分の摂取量が多いと脳卒中の発生率が増大することも示されている。先ごろ改訂された「米国人の食生活ガイドライン」(第7版)では、塩分摂取量を一般の人では1日2,300mg未満、51歳以上、黒人、高血圧、糖尿病、慢性腎疾患患者は1日1,500mgとすることを推奨している。
(出典:HealthDay News)
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