2011年2月11日金曜日

健康の温故知新 腹八分目、カロリスの効用

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ツイてる抗加齢(アンチエイジング)実践家てるです。
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抗加齢(アンチエイジング)の研究がDNAチップの活用などで
大きく進んできました。

老化の原因は酸化ストレス.jpg

アンチエイジングの2大仮説.jpg

カロリー摂取制限はアカゲザルの病気の発生および死を遅らせる.jpg

カロリー制限でなぜ長寿.jpg

カロリー制限はエネルギー効率のよい高機能ミトコンドリアに入れ替わり、
ミトコンドリアの量も増えていくことで健康・長寿になるそうです。


ミトコンドリアの元気のピーク
・男性:15~19歳
・女性:10~14歳
加齢によりミトコンドリアの効率は減少するそうですが、
驚くほど若い時期がピークだったのです。


私は長寿遺伝子研究の第一人者ウィスコンシン大学の
トーマス・プローラ博士から直接お話を聞く機会があり、
お薦めの方法を実践中ですが、驚きの連続でまるで魔法のようです。


私のライフワーク:質の高い健康とより幸福・豊かな人生を実現するお手伝い。
私が発明しているのは、「人類を救う宇宙人」であるという可能性です。


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****************************【以下転載】****************************

昔から満腹の手前、いわゆる腹八分目の食べ方が体に良いといわれてきました。食べ過ぎは、十分な運動によるカロリー消費が伴わなければ、肥満への道を突き進むばかり。待っているのは、メタボであり糖尿病や心臓病です。今回は、腹八分目の効用についてご紹介します。

「節食」と長寿との関係

1980年代、日本がバブル景気に湧いていた頃、グルメや美食という言葉が流行り、ファーストフード店やファミリーレストランでは、肉や揚げ物といった嗜好重視の高カロリー食が溢れていました。

「飽食の時代」と揶揄されましたが、その後、そうした食が肥満や生活習慣病を招くとされ、一転、「粗食」が注目されるようになりました。

現在も、「飽食の時代」の余波は引きずったままですが、近年、メタボリック症候群というキーワードが登場、さらに食品の表示偽装や輸入食品の安全性の問題などで、食の内容を見直す意識が高まっています。

生産者の顔が見える、地方の産地直売所がかつてない賑わいを見せていると聞きます。食品の「安全・安心」志向の高まりから、食品の「質」に関心を払う生活者が増えています。さらに、「量」についても、ほどほどに食べる、いわゆる腹八分目の「節食」が健康維持の重要なファクターであることが再認識されつつあります。

「節食」の代表的なものといえば、精進料理を思い浮かべる人が多いと思います。精進料理というと、僧侶の修行食というイメージがありますが、人生50年といわれていた時代、日本仏教の祖師達の中には健康で長命であった人々が多くいます。ちなみに、親鸞は89歳、一休は88歳、蓮如は84歳、法然は78歳で没しています。

現代の僧侶たちも、総じて長命です。長生きの秘訣として、心安らかに日々努め、ストレスを溜めない生活を送っていることも挙げられますが、食においては、やはり精進料理の概念が根付いていることが考えられます。

精進料理、「一物全体」食が基本

ここで少し精進料理についてご紹介します。
精進料理は肉魚介類を使用しない、一種のベジタリアン食ともいえます。精進料理では「苦、酢、甘、辛、塩」を基本とし、中でも「淡味」を重視しています。

調理法は「煮る、蒸す、焼く、揚げる、生」の5種類で、食材を生かすために、塩分などの調味料をほとんど用いず、あっさりとした味付けで仕上げています。また、食材を余す事なく全て使い切る「一物全体」食が基本です。

精進料理で使用される食材は出汁も含めてどれも植物由来で、脂肪分が少ないのが特徴です。精進料理の代表的な食材である「麩(ふ)」は小麦粉からタンパク質やグルテンを取り出し加工して造られ、肉の替わりの貴重なタンパク源になっています。

他によく使われる食材としては「湯葉」「高野豆腐」「胡麻豆腐」「味噌」「葛」などがあります。これらは、タンパク質を比較的多く含みますが、コレステロールはほとんど含みません。また、ナイアシンやイソフラボンなど近年になって注目を集める食品機能成分も多く含まれています。

また、精進料理では五つの色(緑、赤、白、黒、黄)を大切にしています。中国の陰陽五行説の影響を受けているためで、木、火、金、水、土の五行に対応する五色の食材を組み合わせた食事を摂ることで、健康が保てるとしています。

例えば、緑(青)に対応する五行は木で、ほうれん草や枝豆などがあり、肝臓の血液循環を促進し、代謝作用を助けると考えています。

ある調査によると、精進料理は現代人の一般的な20歳男性に必要とされる栄養基準に対してカロリーとビタミンB2、タンパク質が不足しているものの、カルシウム、ビタミンA、鉄分、ビタミンB1などはほぼ必要量を満たしていることが報告されています。

総摂取カロリーを通常の65%~70%に抑えると寿命が延びる

精進料理というと、飽食を戒めた「粗食」、いわば制限食ですが、そうした「節食」が抗老化につながることがさまざまな研究で明らかになりつつあります。

2010年12月8日(水)、慶応義塾大学で、第2回生命科学シンポジウム「食と医科学、そして健康長寿」が開催されました。
この中で、新村 健氏(慶応義塾大学医学部内科学 老年内科専任講師)が「カロリー制限がもたらしうる抗加齢と幸加齢」と題して講演。「老化制御の糸口は、遺伝子操作といった最先端の医療技術ではなく、単純な方法、カロリスであることがすでに75年も前に見い出されている」と述べています。

「カロリス」とは、「カロリーリストリクション」の略で、食事の摂取カロリーを制限することです。マウスやサルの動物実験で、タンパク質、脂質、炭水化物、ビタミン・ミネラルなどを十分確保したうえで、総摂取カロリーを通常の65%~70%に抑えると、寿命が延び、全体の印象も若々しいことが報告されているといいます。つまり、腹八分目の「節食」が、アンチエイジングにつながるというわけです。

新村氏自身も2003年からカロリスを実践しており、心血管系老化には限界があるものの、循環器領域においては極めて有望であることを実感しているといいます。

新村氏は、現在もカロリス効果の研究を続けていますが、カロリスの基礎研究から得られた寿命延命効果があまりに衝撃的なため、過度の期待と疑心暗鬼により、カロリス研究の意義が多くの研究者に正しく伝わっていない、と指摘しています。

カロリスによる抗老化については、2009年12月に行われた、慶応義塾・生命科学シンポジウムでも、坪田一男教授(慶応義塾大学医学部眼科学教室)が、カロリーを十分に摂取している状態よりも、摂取制限状態のほうが遺伝子を守り細胞の寿命を伸ばそうとする作用=サーチュインと呼ばれる酵素が活性化することが考えられると、カロリスの効用について述べています。

活性酸素の弊害から免れる

「節食」によるアンチエイジング効果で、もう一つ見逃せない点があります。それは、活性酸素の害を免れるということです。

活性酸素は深呼吸しただけでも体内に2%発生するといわれます。本来、活性酸素は体内に侵入した細菌やウイルスの防御に必要なものですが、農薬や食品添加物、ダイオキシンなどの化学物質、ストレス、紫外線、喫煙や飲酒、過度な運動などで発生し、過剰になると遺伝子DNAを傷つけ、老化促進、がん、心筋梗塞、脳卒中、リューマチ、動脈硬化など生活習慣病を引き起こすことが明らかになっています。

現代人は過剰な活性酸素にさらされやすい状況にあるため、抗酸化作用のあるビタミンCやE、果物や緑黄色野菜に含まれるカロチノイド(色素)を努めて摂ることが大切といわれています。

「節食」においては、余分な活性酸素が発生しないことから、老化の速度が遅くなることが考えられています。カロリー摂取量を減らしたネズミが他のネズミと比べ、50%も長く生きたことも報告されています。

30ヶ月間、栄養成分はそのままでカロリーのみ減少させた餌を与えたネズミと、カロリーも栄養成分も正常のままのネズミのグループとを比較したところ、正常に餌を摂取したネズミは活性酸素により遺伝子がダメージを受けていたが、低カロリーのネズミの場合、遺伝子が活発に働き続けていたといいます(Science誌'99年/8月号)。

また、延命効果以外に疾病の改善に関与していることも報告されています。ケンタッキー大学の研究グループが、ラットに与える餌を1日ごとにし、通常に餌を与えられたラットと比べ、カロリー摂取を30%少なくし、それを数ヶ月続けた後、アルツハイマー病と同じ脳変性を起こす毒性物質をラットに投与し、その後の経緯を見たところ、餌を制限されたラットは毒物に対する耐性が強く現れており、学習や記憶分野に関連する脳の海馬の変性をあまり受けていなかったといいます(Annals of Neurology誌'98年1月号)。

「節食」の効用については、日本でも、玄米や野菜・果物を中心とした少食療法で多くの病気の治療にあたった甲田式療法がよく知られます。また、マクロビオティックやゲルソン食においても制限された食でさまざまな疾患の改善がみられています。

「節食」で気力・体力・知力を高める

「節食」の効用が科学的にも明らかになりつつありますが、実践においては、低カロリーであっても、低栄養ではいけません。昔と違い、栽培方法による食材の質の劣化、栄養価の低減が指摘されています。また、さまざまな化学物質の混入により、食材が活性酸素を発生しやすいものへと変貌しています。

穀類では玄米のような、ビタミン・ミネラル、食物繊維が十分補給できる未精製穀類の摂食が推奨されます。果物や緑黄色野菜といった活性酸素を軽減する抗酸化食、熱を加えない生食で酵素を摂り、十分なタンパク質、ビタミン・ミネラルを補給した、合理的な「節食」が必要といえます。

最後に、戦乱の世において、贅沢を戒め、「粗食」を貫き、天下を治めた武将を紹介します。それが、徳川家康です。家康は75歳で亡くなりました。ちなみに、織田信長は49歳、豊臣秀吉は62歳で没しています。

家康は、「長命のための身体作り」を心がけ、「早寝早起き、粗食」で、健康管理に十分注意を払ったといいます。食においては、「麦めし、実だくさんのみそ汁、丸干しイワシ」を常食としていたといわれます。

穀類、大豆、魚といった、いわば日本人の伝統食の原型といえるものですが、ビタミンB群、大豆成分、食物繊維、カルシウムなどが明晰な頭脳と頑強な身体作りに貢献したことが察せられます。

麦に多く含まれるB1は、欠乏すると脚気を招くことが知られます。また、脳内の重要な神経伝達物質であるアセチルコリンの生成に関与し、学習能力の発達など脳機能の向上をもたらすとされています。

また、大豆は、9種類の必須アミノ酸、ビタミンE、サポニン、イソフラボンを豊富に含む他、コリンなど、脳機能の活性に欠かせない栄養成分も他の食品に比べ抜きん出ています。

アンチエイジングだけでなく、現代人の生活習慣病予防やメタボ対策にもこうした「節食」が奏功すると考えられます。ただし、あまりこだわり過ぎると、ストレスを招くことにもなりますので、時に、大らかに美食を楽しみ、笑い語らうことも、NK細胞の活性化という観点から大切です。

徳川家康が常とした合理的な「節食」をベースに、今という時代に必要なサプリメントという鎧で、気力・体力・知力を横溢させ、現代社会をたくましく乗り切りたいものです。

(出典:大和薬品「健康かわら版」)

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