2009年10月17日土曜日

正規雇用労働者にも忍び寄る貧困 働く世帯の貧困率が高い日本

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ツイてる抗加齢(アンチエイジング)実践家てるです。
毎日毎日毎日、多くのステキなことがあり、感謝しています。


知らなかったですが、本日10月17日は「世界反貧困デー」です。

記事のように日本のセフティネットは脆弱ですが、
昨年の生活保護受給世帯は115万世帯と過去最高、
今年7月の生活保護受給世帯数も170万世帯と過去最高
だったそうです。

企業の株主配当と役員報酬は増やし社員の年収は減り続け、
国民の負担率が低いこともありますが、税金の使い方が国民に
向いていなかったことが原因にあげられます。

なぜ日本人は働いても働いても不安しか貯まらないのか(プレジデント誌)


民意の御旗を持って暴走する反日暴走族・民主党には
セフティネット分野では少しは期待できると思いたい。


最もよい対策は雇われないで複業を構築することで、
多くの方のお役に立てています。


私のライフワーク:人生3大不安の健康、経済、孤独を解消するお手伝い。
私が発明しているのは、「人類を救う宇宙人」であるという可能性です。


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日本人の給料

********************************【以下転載】********************************

数年前、配偶者がリタイアを迎えるという方のご相談をお受けしました。現役時代は転勤の連続で家を持たず、リタイアを機に住まいを購入される予定とのことでした。今後の生活設計に当たって、亡くなるまでにかかる住まいのメンテナンスコストを教えてほしいとのご相談でした。「それが分からない限り、私の老後のプランが立たないんです」と深刻なご様子です。

住まいの購入もされておらず、候補となる物件もまだこれから探すという段階でのこと。

堅実に貯蓄を積み上げられ、少なからぬ退職金も手にしているのに、この憂鬱さは何だろうと不思議に思ったものです。

働く世帯の貧困率が高い日本

一方、日本の現役世代に目を転じてみましょう。経済協力開発機構(OECD)は2009年雇用見通しの中で、働いているにもかかわらず貧困状態の世帯が貧困世帯の8割以上を占め、OECD加盟諸国平均の63%を大きく上回っていると指摘しています。また、日本は職に就いている人が最低1人以上いる家計に属する人の11%が貧困であるとも指摘しています。リタイア後の心配どころか、現在を生きるのに精いっぱいの人たちが多くいるということのようです。

別のデータもこの状況を裏付けています。都留文科大学の後藤道夫氏によりますと、1997年に142万人だった「失業かつ雇用保険給付なし人口(推計)」は1999年に211万人となり、その後も200万人を切ることはないそうです。

つまり、雇われていながら、雇用保険に加入していない(対象とならない)人がたくさんいて、失業というリスクをカバーするためのセーフティネットからこぼれ落ちているのです。これらの人たちは、家計を補助的に支えるために非正規雇用という選択をした人ばかりではありません。1997年に208万人(男女計)だったフルタイム・自律生活型の非正規労働者数が、2007年には434万人(同)に急増しています。

新たなセーフティネットがスタート

失業に対するセーフティネットの目が粗いことから、最後のセーフティネットであるはずの生活保護が最初のセーフティネットとなっている現状もあります。

しかも、生活保護の申請窓口では、たとえ基準を満たしていても受けさせないようにする“水際作戦”が行われているとも言われています。会社の寮などに住んでいた人は職と同時に住まいを失ってしまいます。このような事態を受けて、自民党政権下で「雇用と住居を失ったものに対する総合支援策」が策定されました。

非正規労働者について雇用保険の適用を拡大し給付を拡充し、雇用保険から受給できない人に対しての職業訓練の拡充や、生活支援給付などが行われるようになりました。

しかし、制度ができたにもかかわらず、手続きをする窓口がハローワークや社会福祉協議会、福祉事務所など、制度ごとにバラバラであり、タライ回しにされる現状があります。そもそも全体像を把握している人がいないため、利用できる制度があることを教えてもらえず、アクセスすらできないという問題もあります。しかも窓口で対応する人の多くは非正規労働者だそうです。

第2のセーフティネットと言われるこの制度は、住まいに入居するための初期費用貸付など、貸付に重きが置かれています。解雇等による住宅喪失者に対する就職安定資金融資は、6カ月以内に就職が決まった場合には返済が免除となる要件がありますが、決まらずに失業したままでは返済義務が発生します。

つまり、今後の収入が見込めて返済が可能になる人が免除されるという矛盾があります。せっかくの制度をもっと使い勝手がよいように、早急に再構築する必要があります。

「過労死も貧困も」という現状

失業保障が脆弱なままでは、たとえ条件が悪い仕事でも飛び付かざるを得ず、劣悪な仕事が労働市場にはびこることにつながります。安価な労働力がたやすく手に入るとなれば、働かせる側の工夫がなくなり、労働生産性が下がります。労働者は誇りの持てない働かされ方をされ、不安定な立場におかれることで、ますます生産性の低下に拍車がかかります。彼らの身に起きていることは、やがて正規雇用労働者にも浸透していくでしょう。労働市場の劣化は、比較的高所得で現在は貧困とは関係ないと感じている層の人たちにも、ジワジワと影響を及ぼしていくと思われます。

すでに厳しい労働環境は正規雇用労働者にも及んでいます。年収300万円未満の男性低所得正規雇用労働者は、30~34歳20.3%、35~39歳13.6%、40~44歳10%、45~49歳9.1%。年収400万円未満だと、それぞれ47.3%、32%、23.4%、20.8%という比率になります。

年収の中から所得税・住民税、社会保険料を負担しますし、働くためには服装やお付き合いのためのコストがかかります。400万円の年収では生きていくのに精いっぱいで、子育ての費用はとても捻出できないのが現実ではないでしょうか。反貧困ネットワークの湯浅誠氏は、かつては「過労死か貧困か」と言われましたが、今や「過労死も貧困も」の層が増えていると言います。

共働きでも貧困

では、共働きをすれば貧困率は下がるのでしょうか? ところがそうとは言えないのが現状です。共働き世帯でも貧困率が下がらないことが日本の特徴で、その理由として女性の就労条件が悪く、所得アップが望めないことが考えられます。ほとんどの国が共働き世帯の貧困率が5%以下まで下がっているのとは対照的です。つまり、現役世代の少なからぬ人々が、不安定な労働市場から得る収入のみに依存し、将来の生活設計どころか、暮らすこと自体が困難な状況に置かれているのです。

日本は医療・保育・教育・介護など、生きるために最低限必要な社会サービスに多くの現金を必要とする社会です。そして、大多数の人が雇われて賃金を得ることによって生活をしています。病気やケガ、失業といったアクシデントに見舞われることにより、一気に転落の坂を転がり落ちるというのは非現実的なシナリオだとは言い切れません。

私は最近53歳の誕生日を迎えました。いくら平均寿命が長くなったとはいえ、50歳を過ぎた頃から「あと何回誕生日が迎えられるのだろうか」と考えるようになるものです。自分の死に方や限られた時間をどのように過ごすかが、私の中での主要なテーマになっています。

1億を超える人口を支えるためには経済成長が必要です。資源のない日本は人こそが財産のはず。健全な競争により市場が活性化するためには、健全な労働市場が不可欠です。先進諸国の中でも突出して脆弱な社会保障を強固なものにすることが、国際競争力を高めるためにも有益だと考えます。

セーフティネットの再構築を

現在、ファイナンシャルプランナーの仕事の傍ら「日本の医療を守る市民会」という勉強会を毎月開催しています。崩壊の危機に瀕している日本の医療を何とかしたいとの思いからスタートしたものです。参加者の輪が広がり、医療分野だけではなく、セーフティネットの再構築に向けて奔走する多くの方たちとのつながりが生まれています。

その一つが9月27日に京都府保険医協会の仕切りで行われた「つまずいても生きていける国へ」という社会保障基本法制定に向けたシンポジウムです。子ども連れの方、派手な服装の今どきの若者、年配の方など、本当に様々な立場の方が参加され、従来の市民運動にはない雰囲気の中で、穏やかにしかも熱く、会が進められました。

今の若年世代の困難な状況と比べると、はるかにのどかなよい時代を過ごさせてもらった世代としては、子どもや孫の時代にこのままの社会をバトンタッチするわけにはいかないと考えています。 可能か不可能かは分かりませんが、ともかくジタバタとあがき続けようと決めました。

10月17日は「世界反貧困デー」です。16日から18日までの3日間、世界各地で“立ち上がり(STAND UP)”、その参加人数でギネス記録を更新するというグローバルアクションが行われます。2006年から続いているイベントで、昨年は世界中で1億人以上の市民が貧困問題を解決するために立ち上がりました。

東京では反貧困ネットワークが10月17日に「反貧困世直し大集会2009~ちゃんとやるよね!? 新政権」が開催されます。一人ひとりの力は弱くても、2人3人とつながっていくことで、やがては大きな波を起こせると信じてSTAND UPしたいと思います。

内藤 眞弓(ないとう・まゆみ)

フィナンシャルプランナー。1956年香川県に生まれ、日本女子大学英文科卒。13年間、生命保険会社での営業を経験した後、独立系のフィナンシャルプランナー集団「生活設計塾クルー」(毎月マネーセミナーを開催)のメンバーに。家計運営に次々と新しい考え方を取り入れ、それぞれの生活スタイルに合った家計運営術をコンサルティングしている。著書に『医療保険は入ってはいけない!』、共著に『新版 生命保険はこうして選びなさい』『年金はこうしてもらいなさい』などがある。

(出典:日経ビジネス オンライン)

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