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肝炎も国の「不作為の罪」が招いた明らかな犯罪だそうです。
C型肝炎は200万人、B型C型合わせて350万人いるそうですが、
肝炎は注射針の使い回し利用が最大の原因といわれています。
世界保健機関(WHO)が注射針の使い捨てを勧告してからも
注射針の使い回しをやめるのに10年以上かかり、
注射器まで使い回しをやめたのは勧告から20年くらい後のようです。
今でも予防接種で、接種した人数より使用した注射器が少ないことが
あるようです。
インターフェロン治療はつらくなく、効果が期待できると書かれていますが、
副作用がまったくなくて、もっと簡単でよい方法は知られていません。
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■インターフェロンで6割完治
肝がんの原疾患の8割を占めるC型肝炎。治療薬の進歩で6割が完治するようになった半面、全国で中高年を中心に200万人とされるC型肝炎ウイルス感染者のうち、治療を受けているのは4分の1に過ぎない。放置すれば4割が肝がんになるだけに、専門医は企業検診に検査項目を加えるなど、受診率向上を呼びかけている。
≪40歳以上が中心≫
「国や自治体がC型肝炎ウイルス検査を続けても、7割が受けていない。特にサラリーマンの多い都市部が深刻。企業検診でもC型検査を行うことが大切」
こう話すのは、肝炎治療に詳しい武蔵野赤十字病院(東京都武蔵野市)副院長の泉並木さん(55)。
C型肝炎ウイルスは約20年前に確認され、平成14年度から全国で、40歳以上を対象に無料の住民検診が行われている。だが、受診状況は泉さんの指摘どおり。感染は血液経由で、(1)平成4年以前に輸血した(2)6年以前に血液製剤の投与を受けた(3)大手術を受けた(4)覚醒(かくせい)剤の注射針やボディーピアスの器具を共用した-場合などに起きる。
「母子感染や○行為による感染はほとんどない。献血の検査体制整備や注射針の使い捨てなどで、現在は国内の新たな感染は極めて少ない」。だから、感染は40歳以上が中心になる。
≪治癒率は向上≫
「慢性化しても当初は無症状だが、放置すれば25~30年で肝硬変になる。また4割が肝がんになる。肝がんの75%はC型肝炎、10%がB型肝炎からの移行だ」
治療は、免疫力を高めるインターフェロン投与が中心で、高価なため公的助成が不可欠。「当初は日本人に多い難治性ウイルスにほとんど効かなかったが、体内滞留が長く血中濃度も安定したペグインターフェロンと抗ウイルス剤リバビリン併用への助成が、半年から1年に延びた19年以降は治癒率が59%に高まった」。今年度から助成を1年半に延長したため、治癒率はさらに高まりそうだ。
厚生労働省は昨春から肝炎治療7カ年計画に着手したが、ウイルス検査の受診率の低さに加え、感染が判明してもインターフェロン治療を断る人が少なくない。厚労省の委託研究調査では、医師がインターフェロン治療を勧めても断った人が62%に上る。3分の1は「忙しくて入院、通院できない」が理由で、「副作用が心配」も3割。特に働き盛りの49歳以下は「忙しい」が7割を占める。
「今では副作用は格段に少なくなったが、念のために当初2週間は入院して経過をみる。これを敬遠する人が多い。注射もかつては週3回だったが、現在は1回で済む。ところが、自覚症状がないこともあって週1回でさえ面倒がって治療放棄する人もいる」
≪病診連携で負担軽減≫
患者の負担軽減や確実な治療継続を目指して昨年3月、泉さんは武蔵野赤十字病院の専門医と地域のかかりつけ医の「病診連携」をC型肝炎治療で先駆的に導入した。
診療内容や検査結果を記録した連携パスを活用して、「注射などは近所のかかりつけ医で行い、専門医受診は1~3カ月に1回で済むので患者の通院負担は減った。検査数値が改善するのを見れば、患者の治療継続意欲にもつながる」。
厚労省人口動態調査によると、平成19年にC型肝炎で4618人、肝がんで3万3583人が亡くなっている。「C型肝炎を減らすことは、肝がんを予防することでもある」。泉さんは呼びかける。
(出典:産経新聞)
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