2013年2月3日日曜日
介護保険は高齢者の自立に本当に役立っているか
おはようございます。
ツイてる抗加齢(アンチエイジング)実践家・染谷光亨です。
毎日毎日、多くのステキなことがあり、感謝しています。
2011年の平均寿命は男性:79.44歳、女性:85.90歳、
健康寿命は男性:70.42歳、女性:73.62歳で、
要介護期間は男性:9.02年、女性:12.28年とかなり長期になり、
残念ながら多くの人が望むPPK(ピン・ピン・コロリ)にはなりません。
介護保険制度が「要介護高齢者の自立支援」という本来の役割を
果たしていないとの批判が強まっているそうですが、
介護保険制度導入から10年過ぎてやっと気づいたのかと
不思議でなりません。
事業者側の怠慢と患者側の甘えの二点に大きな問題があり、
早急に自立支援、QOL(生活の質)向上にシフトしないと要介護度は
悪くなるばかりで、同様に健常者の介護予防活動も重要です。
人間は動物なので
・動かないと動けなくなる
・動かないと認知能力も低下する
・動かないとQOL(生活の質)が低下する
・動かないと身体が硬くなり、怪我をしやすくなる
・動かないと老化が進む
・楽をすると楽なことしかできなくなる
そして、サルコペニア、さらに進んでロコモから寝たきりとなり、
寿命まで短くなるなるわけです。
長命国日本は、国民皆保険制度に甘えた
世界一の医療依存国家であり、不名誉な世界一も多く
寝たきり老人数も世界一ですが、50代以上の半数がロコモ予備軍で、
寝たきり予備軍にもなります。
高齢者の転倒予防には筋力の維持・向上のための運動が必要ですが、
筋力がある元気な高齢者でも家の中で転んでいるそうで、
脳トレと筋トレを同時にやる介護予防運動は広く普及してほしいと思います。
私のライフワーク:質の高い健康とより幸福・豊かな人生を実現するお手伝い。
私が発明しているのは、「人類を救う宇宙人」であるという可能性です。
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介護保険制度が「要介護高齢者の自立支援」という本来の役割を果たしていないとの批判が強まっている。自立どころか、かえって制度に依存する人を増やしている場合が多いという。どういうことなのか。そもそも高齢者の自立とは何だろうか。
■できないこと補うだけでは自立は困難
東京都に暮らすA子さん(80)は腰痛が激しく自宅に閉じこもりがち。介護保険では軽度の「要支援2」判定。月約10万円相当のサービスが1割の負担で利用できる。それではと、訪問介護ヘルパーを使い、不便を感じていた買い物や掃除などをしてもらうことにした。この使い方は正しいのだろうか。
保険料を払っているのだから、介護保険でサービスを利用し、困り事を助けてもらうのはおかしくない。ただ自立支援という保険制度の観点からは正解とは言い難くなる。
東京海上日動ベターライフサービスのシニアケアマネジャー、石山麗子さんは「利用者や家族に何らかのよい変化をつくらないと自立支援とは言えない。できないことを補うだけでは状況は変わらないばかりか悪化の恐れもある」と忠告する。
■適切な介護計画できていないところ多く
本来は高齢者の状態、その状態をつくった原因をきちんと調べ、生活していく上での課題を把握し、目標を設定して、そのために必要なサービスを提供していく介護計画(ケアプラン)づくりが必要とされる。プランをつくるのがケアマネジャー(介護支援専門員)と呼ばれる専門職。ところが適切なプランができていない例が多い。
A子さんの場合、調べると腰痛の原因は骨粗しょう症と筋力低下。そして本人は自由に外出したがっていた。すると「自由な外出」を目指して、腰痛を軽減していく対策を練ることが求められる。「主治医と連携して治療で痛みを和らげながら、筋力アップのための訪問リハビリテーションの利用、骨粗しょう症のための栄養改善なども必要」(石山さん)となる。
■地域でプランづくり進める自治体も
ケアマネジャーは介護や医療現場での実務経験がある人が取る資格。10万人以上が現場で働いているが、「高齢者の状態把握ができていない」「高齢者本人や家族の言いなりになっている」などと批判されていた。
このため、厚生労働省は昨春から「ケアマネジャーの資質向上と今後のあり方に関する検討会」を設置して対策を検討中だ。
厚労省が理想とするケアプランづくりを進める自治体がある。埼玉県和光市。要はケアマネジャーや市の担当者、看護師、管理栄養士など関係者を一堂に集めてプランを検証する地域ケア会議。
■「要支援」から「保険必要なし」へ大きく改善
1月10日の同会議。脳梗塞(こうそく)の後遺症もあって脚力が低下、閉じこもりがちの79歳男性(最軽度の要支援1)のケアプランなどが検証対象だった。「脳梗塞を再発させないための食事になっているのか」「減量も必要ではないか」などの意見が飛ぶ。最終的には「この人の課題が何で、そのために何をするのかが明確でない。書き直し」との結論に至った。
和光市では食事や移動、排せつ、買い物、調理などの日常生活動作がどう改善していくかを重視する。「そのためケアマネジャー以外の様々な専門職の知見も集める場」(市保健福祉部の東内京一部長)として同会議が活用される。
成果は出ている。「要支援1・2」から介護保険は必要ないとの判定に改善した人が2011年度で全体の45%いた。介護保険料も全国平均5千円に対し、同市は4150円。厚労省の検討会では全自治体でこの会議の義務付けも検討課題として挙がる。
■「楽しく暮らす」ことを目標に
自立支援が重視されることで高齢者が元気になり、費用も抑えられるなら文句はない。ただ一部に「からだの状態改善ばかりが重視されることにならないか」(長谷憲明・関西国際大教授)との危惧もある。年をとればからだは衰えるもの。改善が目的化すると、「リハビリなどのサービス利用が増え、かえって費用もかかりかねない」(武蔵野大学の佐藤信人教授)。
自立とは「他の援助や支配を受けず自分の力で身を立てること」(広辞苑)。佐藤教授は「年をとったら人の世話になるのは自然なので、高齢者の自立は『楽しく暮らすこと』と考えてもよいのでは」と話す。
どんなふうに暮らしていきたいのか。都内自治体の介護担当職員は「ケアプランはケアマネジャーと利用者、家族らが一緒になって考え、つくっていくもの。そうしてできた質の高いプランはあまり費用もかからない」と話す。お任せだけでも、ケアマネジャーの批判だけでもいけない。
■老人ホームも意識改革、サービス見直す
高齢者の自立にはサービスに頼るばかりでなく、本人や周囲の意識改革も大切だ。
さいたま市にある有料老人ホーム「ライフハウス浦和」で暮らすB子さん(84)は2年前、脳出血で倒れた。緊急入院で事なきを得たが、退院後は気力が衰え、うつ気味に。「要支援1」との判定も受け、ヘルパーに掃除などを手伝ってもらうようになった。
ホームの職員は要介護状態となる入居者の増加が気になっていた。原因を探ると「職員が世話し過ぎて、入居者が何事も面倒になったり、運動不足になったりする面もある」との結論になった。そこで入居者と話し合いながら、対応の見直しを進めた。入居者から「食事を部屋に持ってきて」と頼まれても、「可能ならば食堂にいらっしゃいませんか」と応じるようにした。サークル活動の充実にも努めた。
B子さんも職員に頼むことは減らし、歌う会や体操などに積極的に参加するようになった。その結果、要介護度は変わらないものの、背筋が伸び、血圧が下がり、服薬量が大幅に減った。「買い物に行ったり、友達とおしゃべりしたりできる今の生活を続けたい」とほほ笑む。
ホーム側では買い物代行などの有料サービスの売り上げが減ったが、その分職員の残業も減り、収支上問題もないという。
(出典:日本経済新聞)
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