いつもありがとうございます。ツイてる抗加齢(アンチエイジング)実践家てるです。毎日毎日、多くのステキなことがあり、感謝しています。
不健康そうな中高年は企業のターゲットにされていますね。
医療が進歩して医療費を33兆円も使い、健康が大ブームでお金や時間をかけても、国民の健康状態は悪くなる一方という非常に厳しい現実があります。
▼人間ドックの異常者は年々増え続けて06年の異常者は何と89%とボロボロ状態、 05年の88%よりさらに深刻化しています。
▼03年5月に国民の健康増進の努力義務まで定めた健康増進法が施行されても 数値目標は悪化、厚生労働省は達成目標を取り繕うために項目を半減させました。
▼08年7月、全国紙の調査で健康への不安を3人に2人が感じているそうです。
社会全体にはびこる不健康にするワナ、健康産業のウソ・カラクリに私と同じように気づくことがとても重要で、的を射た努力なくして健康・長寿は得られません。
私は、人生の3大不安である健康、貧乏、孤独を解消する支援活動をライフワークとしており、お互いに顔晴(がんば)りましょう。
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「ヘルスツーリズム」という言葉が盛んに言われるようになってきた。ヘルスツーリズムは医療観光とも言われ、病気やけがの治療・療養を目的としたものから、美容・ダイエット、ストレス解消などまで、健康増進を目的とした旅行をいう。
旅行社のパンフレットを見ると、全体としては従来型の観光ツアーでも、日程のどこかにストレス解消やセラピーなどのプログラムを組み入れたものが増えている。健康維持・増進を目的とした旅は、普通の観光旅行では物足りなくなっている旅行者への魅力的な提案になったことは間違いないようだ。
年代を問わず関心の高いヘルスツーリズムだが、ここでは、健康維持に関心の高い中高年世代に、どのようなヘルスツーリズムの可能性があるのかを考えてみた。
旅は健康回復の手段
ヘルスツーリズムは今に始まったことではない。日本にはもともと湯治という習慣があった。草津の湯、有馬の湯などが代表例で、日本全国に湯治場がある。農家では農閑期を利用して、それまで農作業で酷使した体を温泉に滞在して回復させていたし、病人を田舎の空気のいいところで療養させるということもよくあった。
海外でも同じだ。明治の初期に来日し、東京から北海道を旅して、『日本奥地紀行』(平凡社ライブラリー)を著したイギリス女性に、イザベラ・バードという人がいる。バードは幼少期から病気がちだったため、医者から健康回復の手段として外国旅行をすすめられた。そのアドバイスに従って、23歳から旅を始め、アメリカ、カナダ、オーストラリア、マレー半島、チベット、日本、朝鮮など世界各地を旅して歩く。日本に来たのは40歳を過ぎてからだ。
病気がちの人に、安静ではなく海外旅行をすすめるという発想は、なんとも大胆のようだが、イギリスでも旅の効用が認知されていたのだろう。体は休めればいいというものではなく、安静はかえって衰えを招く。旅が適度な運動となることで体力がつき、新しい環境での刺激で心身ともに活性化する。旅のもう1つのメリットだ。
日本人の旅行はしばらくの間、観光や買い物、グルメなどに重きが置かれ、もう1つのメリットは忘れられがちだった。しかし、意識は変わってきている。目いっぱいの観光スポット巡りでくたくたに疲れ、ブランド品ショッピングに夢中となり、過剰なグルメで体重を増やして帰ってくる。そんな旅はもうたくさんという思いが旅行者に広がっている。
関連団体が誕生し、本格的な取り組みに
旅行者のそうした傾向にいち早く反応して、ヘルスツーリズムの取り組みを始めたのはJTBだ。2005年に「ヘルスツーリズム研究所」を立ち上げ、新潟県魚沼、いわき湯本温泉、伊豆白浜で、まず医食同源の旅の実証実験を開始している。
ヘルスツーリズム研究所とほぼ同時期、旅行関連企業が中心となった「日本ヘルスツーリズム振興機構」というNPO法人が誕生している。お茶を飲みながらヘルスツーリズムの効用とツアーの紹介をする「カフェトーク」やセミナー、シンポジウムなどを定期的に開催中。
もう1つ、「日本旅セラピー協会」というのもある(現在、サイトはリニューアル中)。また、高齢人口の増加を踏まえた国の対策も始まった。国土交通省は2006年に、和歌山県立医科大学と共同で、シンポジウムと糖尿病患者に対する食事や運動の指導を行うモニターツアーを開催している。
関連するWebサイトとしては、社団法人国土緑化推進機構が運営している「森林セラピーポータル」がある。この中の「森林セラピー基地マップ」には、全国の森林セラピーを体験できる施設や取り組みが詳しく紹介されており、自然と触れあう癒しの旅の参考にすることができる。
こうした関連団体や取り組みが生まれたということは、市場が確実に育っているということなのだろう。ヘルスツーリズム研究所は2007年10月に発表した報告書で、潜在市場規模を4兆円と予測した。これは国内観光・レクリエーション全体の1/4を占めるという。
こうした関連団体のサイトで、実際に開催されているプログラムを見ると、やはり中高年の参加を意識したものが多い。代表的なのが「PET検診」ツアーだ。PET検査を行っている医療機関のある地域に出かけて、まず検査を受け、終了後に心置きなく観光を楽しむというものだ。2泊3日程度が多く、夫婦での参加も目立つ。
中高年のダイエットブーム
人気のテレビゲームから発想した脳トレツアーというのもある。長野県茅野市商工会議所が主催する「蓼科高原脳トレツアー」だ。参加者はまず、特別に開発された脳トレテストを受ける。脳を活性化させる食事「健脳御膳」を摂った後は、高原でのトレッキングや雪遊びに出かける。そして、戻ってきたところで、もう一度、テストを受けるというもの。
驚いたことに、ほとんどの人が1回目のテスト結果よりも、2回目の方が脳の年齢が若いという数字が出るのだそうだ。この脳トレツアーに関する記事は、セカンドステージで「自然体験で脳も体も若返る脳トレツアー」として紹介しているので、興味のある方は参考に。
しかし、なんと言っても、最近、密かに流行っているのは、断食、ファスティング、ダイエットといった類のツアーである。私の周りにも、この手のツアーに参加したことがあると明言する同世代が4~5人はいる。
ファスティングとは、一定期間、体の負担になるものを摂らないことで、老廃物を排除し、体をリフレッシュさせることを目的としたもの。当然、ダイエット効果もあるのだが、やせることが第一ではない。ちなみに、ファスティングに関しては、以前、オールアバウトで「シニアライフ」のガイドをしていたときに書いた記事(現在は別の人がガイドだが、この記事は松本の執筆)があるので、こちらも参考に。
参加した友人の話では、女性の参加がほとんどと思っていたところ、男性の参加が多いので驚いたとのこと。しかも、企業の経営者、責任ある立場の人など、それなりの中高年男性が定期的に参加しているのだそうだ。いまやダイエットブームは若い年齢層だけでなく、50代~60代の中高年層にも押し寄せているようだ。
それが証拠に、しばらく会わないうちに、すっきりとやせてスマートになった男性たちが増えてきた。わけを聞くと、「定年を機に、このままではまずいと思うようになって、ダイエットに取り組んだ。10kgやせた」などという答えが返ってくる。これからは、定年を迎えたら、現役時代の不健康な生活から足を洗って、まずダイエットという考えが普通のことになるかもしれない。
この傾向は、40代以上に義務化された「メタボ健診」が後押ししたというのも事実だ。今回は、メタボという烙印を押されたくないがために、なんらかの減量・ダイエット方法を試みた人も多いのではないだろうか。医師の診断を携えたダイエットツアー参加者も増えることだろう。
しかし、体力の衰えている中高年のダイエットは、やり方を間違えたら危険だ。若者と同じ方法でいいわけがない。健康で若々しくありたいと願う中高年に向けて、旅の楽しみと組み合わせた、無理をしない健康ダイエットを指導するツアーというのも、1つの方法ではないだろうか。
(出典:NIKKEI BPNET)
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