2008年10月20日月曜日

日テレが育て、TBSが火を付け、テレ朝が便乗 「朝バナナ」とテレビのおいしいカンケイ

いつもありがとうございます。
ツイてる抗加齢(アンチエイジング)実践家てるです。
毎日毎日、多くのステキなことがあり、感謝しています。


バナナが品薄で価格も高騰しています。

偶然、昨日参加した異業種交流会で
朝バナナダイエット提唱者の朝バナナ株式会社代表取締役社長と
名刺交換しました。


正しいダイエットは体脂肪だけを減らすことで、朝バナナダイエットでは
体重は減っても体脂肪だけではなく大切な筋肉も減りますので
いずれブームは去り、バナナの叩き売りが見られそうです。

「一生太らない体のつくり方」


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「食」の世界をメディアのウラ側からスクープする新連載『「食」ッキング!スクープ』。

さて、初回のテーマは、テレビが火付け役となり、もっか社会現象になっていて、早くもバッシングまでされ始めている「朝バナナ(ダイエット)」ブームです。安くて、栄養価が高くて、おまけに手間がかからず、らくらくダイエットがうたい文句の「朝バナナ」。世の男性陣が『働かないで年収5160万円稼ぐ方法』といった「らくらく成功」系のビジネス本で夢を見ているあいだに、女性陣は「朝食をバナナと水だけにすれば、あとは何を食べてもOK」「便秘や冷え性も改善」という究極の「らくらくダイエット」にハマって新たな人生を切りひらこうとしています。

さあそこで、VLe(ベンチャーリンクe)社が提供しているテレビ情報データベースサービス「HeadlineTV」という魔法の分析ツールを使って、「朝バナナ」とテレビのおいしいカンケイを解読してみたいと思います。

朝バナナダイエット局別集計.jpg

2時間前のテレビ番組の内容まで取り出せる画期的システム

まずその前に、この「HeadlineTV」の説明を先にしておいたほうがいかもしれませんね。これは、一部の代理店や宣伝・広報担当、プロのマーケッターが導入をはじめたばかりの画期的なシステムです。なにがスゴイって、過去に放送されたテレビ番組のメタデータ(具体的な内容、出演者、放送時間などの詳細データ)がホストコンピューターにごっそり蓄積されていて、最速で2時間前に放送された番組までもがその内容についてネット経由で取り出すことができます。いちばんのポイントは、キーワード検索が可能だということ。たとえば「朝バナナ」と入力すれば、いつ、どこの局の、どの番組の、どのコーナーで、×時×分×秒から×時×分×秒まで、どんな内容で扱われたのかがクリック一つでポンッ! 結果が一覧となって表示されます。さらに、ユーザー側のPCを専用のハードディスクレコーダーとつなげておけば、検索結果一覧からこれまたクリックひとつで見たい番組の見たいシーンの動画をコーナー単位で瞬時に呼び出すことまでできるんです。プロ用のツールなので、利用料が月額10万円ほどかかり、なかなか一般の人が気軽に使えるものではないかもしれませんが、1日24時間365日、テレビの潮流をウォッチングしつづけているボクは、サービス開始と同時に導入済みで、最大限に活用しています。

ということでさっそく「HeadlineTV」で、「朝バナナダイエット」を検索してみます。

すると、「朝バナナ」のテレビ初登場が、6月5日放送の日本テレビ「おもいッきりイイ!!テレビ」の【エ~!!本当ですか、先生?】というコーナーだとわかります。取り扱い放送時間は、31分31秒。テーマは「メタボ対策で注目!朝バナナダイエットとは?」でした。その後、「おもいッきり」は、7月17日に第2弾(31分39秒)、8月28日に第3弾(27分44秒)を放送。同局の同じセクションが制作している「ズームインSUPER」「アナ☆パラ」などが続き、その後に沸騰する「朝バナナ騒動」の地ならしをしていきます。ちなみに7月10日放送の「ズームインSUPER」では、渋谷で街頭アンケート調査を行った結果、「朝バナナ」の認知度はこのときすでに約90%であったことを伝えています。mixiの「痩せる」コミュで300人がダイエットに成功したと大反響となって書籍化され、雑誌などで注目されていた「朝バナナ」は、まさにこのとき、ブレイク寸前、文字どおり「機は熟した」状態となっていたのです。

TBS「ドリームプレス社スペシャル」のD-1コンテストでブレーク

ブレイクポイントは、9月19日(月)夜放送のTBS「ドリームプレス社スペシャル」でした。もともとゴールデンタイムの人気番組ですが、この日の企画は「ダイエットの祭典!D-1コンテスト」。その中で、タレントで歌手の森公美子さんが、1カ月半で7キロのダイエットに成功した様子に密着。朝バナナに関する放送時間は、8分02秒でしたが、そのインパクトは強烈で、視聴率17.4%というハイレベルな数字をたたきき出しています。実際、ボクの知り合いでも何人もがこの番組を見てコンビニにバナナを買いに走り、翌朝から挑戦しています。たとえばフジテレビ「めざましテレビ」「とくダネ」などの情報番組のデスクを担当しているMさんというベテランの女性スタッフは、なんと3日で4キロの減量に成功して周囲を驚かせていました。

それほどまでに衝撃的だった「ドリームプレス社スペシャル」の放送以降、多くのテレビ関係者があちこちで同じセリフを口走ることになります。そのセリフとは……

「朝バナナは数字をもっている!」

あとにつづいた番組を並べてみます。「スッキリ!!」「情報ライブ・ミヤネ屋」(日本テレビ系)、「みのもんたの朝ズバッ!」「ピンポン!」「噂の!東京マガジン」「ランク王国」(TBS系)、「とくダネ!」「めざましどようび」(フジテレビ系)、「ワイドスクランブル」「やじうまプラス」「スーパーJチャンネル」、「サタデースクランブル」(テレビ朝日系)などなど。10月10日放送の「スッキリ!!」では、ブームが韓国にまで飛び火したことを紹介。同じ日の裏番組、テレビ朝日「やじうまプラス」では、4日前の10月6日には「ブームでバナナが品薄」と報じ、さらに栄養満点のバナナ料理を紹介したばかりなのに、早くも「医学的な根拠はないようだ」と疑問を呈していたりするところがいかにもテレビ的です。参考までに「朝バナナダイエット」の露出番組を月ごとに整理して表にしてみると、今回のブームは、日本テレビが育て、TBSが火を付け、テレビ朝日が便乗してはしゃいでいるという構図が浮かび上がってきます。

朝バナナダイエット月別・各局別・延べ露出番組数.jpg

情報番組と報道番組のスタンダードギャップ

しかしこうしてみると、午前午後の情報番組の独壇場といえるのではないでしょうか。その一方で、報道局が制作している夕方や夜遅い時間帯のニュース番組は、まったくの様子見であることが検索結果からうかがえます。では、情報番組と報道番組では何がどう違うのでしょうか。その違いはこうです。まず、情報系の番組は、社会現象を積極的にどんどんつかまえて紹介していくことで番組も勢いづくと考えているので、朝バナナのようなブームにはパクッと食いつきます。一方、報道局が制作しているニュース番組では、情報系の番組より厳密に、コンプライアンス遵守の立場から、医学的根拠にどれだけ基づいているのか、あるいは実証されているのか確信が持てない今回のようなケースでは、それがどんな現象であろうと一定の距離を置かざるをえないのでしょう。

かくして、「朝バナナダイエット」の番組メタデータを検証することで、意図せずしてテレビの中にダブルスタンダードが存在していることが浮き彫りになってしまいました。現場での実感としては、情報系の番組が報道番組に近づいていってるような気がしますが、まだまだ両者のあいだには暗黙のスタンダードギャップが存在しているといえるでしょう。

まあしかし、日夜ライバル番組との熾烈な戦いをくりひろげているテレビマンはそうしたこととはおかまいなしに、いま、こんなことをささやきあっています。それは…

「朝バナナの次にくるのはなに?!」

1992年の「リンゴダイエット」、2005年の「寒天ダイエット」、「発掘!あるある大事典」を番組打ち切りに追い込んだ2007年の「納豆」ブーム、そして今年2008年の「朝バナナダイエット」につづくのは、さてはたして・・・?!

(出典:日経トレンディネット)

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