高齢でも元気な政治家に学ぶ脳のアンチエイジング
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選挙が近いです。
政治家は仕事ぶりには不満がありますが、年齢の割りには元気です。
その秘訣は私達にも活かせると思います。
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選挙が間近いですが、政治家は歳の割には、みな元気で、脳もしっかりしています。あの秘訣はなんでしょうか。仕事ぶりは別問題ですが、長老が元気な日本の政治家に、私たちが学ぶべき脳活性方法があります。
・決断力を学べ
政治家ほど常に決断を迫られる職業はないかもしれません。
普通は定年し、引退すれば、大きな決断を迫られることはないでしょう。静かに暮らしていたいと思う人からみれば、高齢でも活躍する政治家は異常な世界にいるのかもしれません。常に選択を迫られる状況が脳を刺激し、活性化しているのではないでしょうか。
その時の決断が正しいかどうかは、もちろん誰にもわかりません。時間が経ってみないことには評価がしにくいのが政治家の決断です。
ただ、迷わず決めるというところは学びたいところです。私たちもこれに倣って、素早く選択する訓練をすべきではないでしょうか。
例えば、買い物へ行って、どっちを買おうか迷う状況を作るだけでもいいのです。それはストレスになりますが、脳を育てることにもなるのです。自分の親をぼけさせないためには、何かを選ばせる環境作りを心がけましょう。衣類を買ってきて与えるのではなく、デパートに実際に行き、好きなものを買わせてみましょう。
常に脳に決断力を持たせることが大切なのです。
・人に会うことの重要性
とにかく政治家はいろいろな人に会わねばいけません。人に会って話をすることが、脳を活性化することがわかっています。
だから政治家は自然にその環境に身を置いているわけです。それも毎日のように違う人に会っています。それがまた脳にはいい環境になります。
普通の人は仕事以外に、関係のない分野の人たちに会うチャンスがありません。だから趣味でもボランティアでも、常に人に会うチャンスを積極的に作るべきです。
・聞く耳を持つ
人の話を聞くこと、これも政治家の役目です。有名な政治家に会ったとき、「3分以内に結論を言え」と言われたそうです。短い時間ですがきちんと相手の話を聞こうという態度なのです。
黙って聴くという態度に重要な意味があります。どうしても私たちは、すぐに反論したり、自分の意見を言いたがるものです。しかし、聞くことを先にすれば、強制的に考える時間を持つことになります。
誰かに会っても、すぐにしゃべらず、3分間でいいので、黙ったままで話を聞いてみてください。普段より、じっくり考えるようになるでしょう。
・人前でしゃべる
政治家の生命とも言えるのは、スピーチでしょう。話しの巧拙は人気を左右しますし、政治家の重要な能力といっても過言ではありません。
政治家は毎日どれほど、いろいろな人の前で話をしているでしょうか。私たちが想像する以上にあらゆる場に出て話をしています。
大声で自分の意見を言うのは、健康の面でも大きいのです。腹式呼吸をして、大きな声で話すことになるので、筋肉をたくさん使い健康作りにもなります。
普通の人は演説というわけにはいかないですが、家族の前で持論を展開するか、あるいは趣味の仲間の前で、演説をするチャンスを増やしてみましょう。
やたらと非難や批評を受ける立場の政治家ですが、まだまだ私たちが学ぶところも多いのです。
(米山公啓)
米山公啓(よねやまきみひろ) 医学博士、作家
専門は神経内科。1978年聖マリアンナ医科大学卒業。
98年聖マリアンナ医科大学第2内科助教授を辞して、本格的な作家活動を開始。主な著書に、「成功する人の頭のなかみ」(中経出版)、「こころとからだの12ヶ月」(集英社)など多数
(出典:日経BP セカンドステージ)
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